教育・福祉合同作品展(函館)

昭和38年(1963年)から続く催事。
函館市および渡島・檜山管内の教育(学校)と福祉(施設)と医療などの分野が集まり、
生徒や施設利用者の手による作品(商品)を展示即売。

函館駅前の老舗百貨店「棒二森屋」で、2月18日(月)まで。

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◆この日、函館にも寒波襲来。例年は10時の開店と同時に混み合うのだが、
 今年は1時間ほどしてからお客が集まりだした。(撮影:小畠和也、以下同じ)

この催事を取材するのは今年で5回目。
いつも、1週間ほど前に学校を訪れて準備の様子を取材し、
開催初日の様子を見に行っている。
ちらほらと、見覚えがある生徒に再会する。
てへへと笑って、「いっぱい買ってください」と声をかけてくる。
もちろん。それが楽しみに来ているから。

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◆レジ係の生徒たち。商品の売買は、金額の多寡に関係なくシビアな場面だ。
 ひとつひとつ値札を確認し、ゆっくりでも正確に「販売」をおこなう。

生徒たちは、木・布・皮・紙などを素材にした手工芸品をコツコツとつくり、
さらに、この作品展の会場で販売実習をする。
手づくり品が、30円とか100円とか250円とか。
せっかく苦労してつくったのに。
毎年、担当の先生方には「もっと高く売れば良いのに」と言ってみるが、
実情はお客さんが「100円ショップの商品と、価格と品質を比べられてしまうので」、
まともな値段をつけるのは難しいと言う。

うーむ。
誰がつくったものかわからない100円ショップの商品群と、
つくった者の顔や苦労の跡を思い浮かべられる生徒らの製品を
比べてしまうのは、あまり正しくないような気がする。
会場に並んだ製品は、
実用的だったり、風合いが良かったり、微笑ましいものだったり、
買って損するようなものは一つもない。

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◆レジ前の掲示。
 本当は、こんなこと書かなくても、見守り待つことができるのが「大人」だろうし、
 それが当然のこととして受け止められるのが「成熟した社会」だ。

この作品展は「きっかけ」づくりの場。
お客さん(函館の人)たちには、
この催事場にならんだ商品、すべて買い尽くすくらいの心意気を見せてほしい。

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プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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