7月19日(日)
そこはかとなく、慢性高血糖症(糖尿病)治療のための入院十四日目。
社会福祉法人厚生院 函館中央病院(日本医療機能評価機構認定施設)にて。
主治医Ws先生および病棟看護師・管理栄養士・事務職員の皆さん、自動製氷器・小型冷蔵庫・全自動洗濯乾燥機、ついでに副院長にも深く感謝。
あと1時間ほどで退院である。
※慢性高血糖症(糖尿病)という表記については、本ブログ「糖尿病入院日記(7月14日)」の13時55分からの記述を参照。また、国立国語研究所「病院の言葉」委員会による「『病院の言葉』を分かりやすくする提案」にある「糖尿病」の項目もご一読いただきたい。
病室にいる間に、いちおう総括的なことを書いておく。
これまでの記事と重複する内容もあるが、反復学習は大切なのでご了承願う。
(って、誰に言ってるんだ?)
◆著者(隠し撮りによる)近影。俺、前より後ろの方が肉厚だな。【撮影:星野さん(無断使用)】
体調を表す数値や単位がないので、血液検査の結果を比較することで、
2週間の入院成果をふり返ってみたいと思う。
糖尿病の診断(2009年6月15日)から入院までの3週間、
それなりの節制(飲酒は番組収録の1回・野菜を多く摂るなど)で体調はかなり改善していた。
また、通院のきっかけになった膿瘍(※)は、1週間の点滴と3週間の抗生物質投与で静まった。
※これまで本ブログの記事中で「膿傷」と誤記してきた。正しくは膿瘍(のうよう)である。専門用語の聞き取りは難しい。書いてもらった診断書を見て間違いに気がついた。
ちなみに、断片的に書いていた過去の日記によれば、
皮膚に近い部分(つまり眼に見える範囲)の膿瘍は、2008年1月に発症していた。
お腹の下(ちょうどパンツのゴムが当たる部分)にニキビのようなものができて、
あっというまに3cmほどの黒い固まりになった。
2週間ほどして破裂して、皮膚にぼっこり穴があいた。
黒い傷跡が残っている。でも、いま確認してみたら、だいぶ色が薄まっていた。
実はあんまり気色悪くて立派な膿だったので写メで撮影していた。
いま、その写真データをみると、
糖尿病の合併症のひとつとしてあげられる神経障害の症例(足の壊疽)写真にそっくり。
背筋が寒くなる。1年半以上前の発症も怖いが、こいつが不可視な体内にできたことに。
主治医は体内の深い部分にできた膿瘍について、こう説明してくれた。
「常人では考えられませーん。高山さんの膿瘍ができた部分は、無菌であるはずの場所なんですよぉ。普通じゃありません。」
いま、笑えて良かった。
まずは、入院時最新の検査結果。
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2009年7月15日
----------------------------------------
函館中央病院
----------------------------------------
GOT 43
GPT 68
γ-GTP 131
LDH 211
総コレステロール 191
中性脂肪(LDL、悪玉コレステロール) 129
UA(尿酸) 7.2
血糖値(ターゲス:血糖値日内変動)
朝食前(7時) 124
朝食後(9時半) 180 食前後に投薬
昼食前(11時) 114
昼食後(13時半) 116 食前に投薬
夕食前(17時) 118
夕食後(19時半) 151 食前後に投薬
就寝前(21時) 156
γ-GTPとコレステロールの下がりっぷりが見事。
血糖値もかなりまともな数値に。食事療法と薬物療法の成果。
そして、初診(通院)から入院中の結果を並べて比較してみる。
まあ、ほんとに、わかりやすいカラダでありますこと。
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数値の比較
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6月15日→6月22日→7月7日→7月11日→7月15日
----------------------------------------
函館中央病院
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◆体重 ※標準体重:69.157kg
105.6kg → 105.6kg → 104.2kg → 102.4kg → 101.4kg
◆γ-GTP(アルコールによる肝臓障害の指標) ※正常値:70以下
301 → 206 → 171 → 146 → 131
◆LDH(乳酸脱水素酵素。肝機能障害の指標) ※正常値:106〜211
360 → 238 → 220 → 216 → 211
◆総コレステロール ※正常値:150〜219
355 → 259 → 293 → 217 → 191
◆中性脂肪(LDL、悪玉コレステロール) ※正常値:70〜139
266 → 182 → 217 → 155 → 129
◆尿酸(UA) ※正常値:2.5〜7.0
7.8 → 7.2 → 8.0 → 8.7 → 7.2
◆空腹時血糖(朝食前) ※正常値:〜110
351 → 229 → 数値なし → 146 → 124
◆血圧(測定日の最上値を採用)
測定なし → 測定なし → 180/110 → 173/110 → 139/86
だんとつに、体重は正常値にほど遠い。
これから、長く辛い山岳ステージに挑戦する気分だ。
もちろん山頂ゴールのカテゴリー超級である。(自転車ロードレースで表現。)
体重は最新(7/19)で100.8kg。残念ながら目標の0.1トンには届かなかった。
でも、初診日から数えると約1カ月で4.8kgの減量だ。
(本当に、誰からも「痩せた」と言われないな。なんだよ、もう。)
-------------------------------------------
主治医Ws先生による診断書
(初診時の所見と症状の経過)
-------------------------------------------
数カ月前から口渇、多尿が出現していた。2009.6初旬より右下腹部に疼痛を伴う腫瘤が出現、徐々に増悪したため6/15初診。CT、エコーの上、外腹斜筋内に膿瘍を認め、また著明な高血糖を認めた。
外腹斜筋内の膿瘍については外来通院にて加療。糖尿病の加療目的に7/6当科入院となった。食事療法のみでかなり高血糖は改善し、内服薬で血糖コントロール良好となり、7/19退院となった。
-------------------------------------------
かるく総括。
-------------------------------------------
盛大なる快気祝いは、もうしばらくお預けにしようと思う。
あっさりスリップする可能性があるので。
さて、僕の高血糖症との交際は、自立的にはこれからが本番だ。
35歳にしてずいぶんと痛めつけた体が、あとどのくらい保つのか。それはわからない。
健康(もしくは小康)の維持には、さまざまな要因がからみあうわけだが、
なかでも「腹八分・飲酒は月2回」という決意を、
どのくらい長く、どのていどの精度で貫けるかが重要であることは間違いない。
酒は百薬の長。然り、然り、呵々大笑。
◆初診日(6月15日)、病院から帰ってきて用意したノートの表紙。みなぎる決意。あふれる主張。入院当初、「糖尿病を治す気持ちはありますか?」と聞かれて、ここぞとばかりに、この表紙を看護師さんに見せるものの見事に冷たくスルーされた。その後、飲酒に関する相互理解(「あきらめ」成分もあり。)により、この標語に隠された意図を理解していただく。
【補足】
◆アクセスログによると、この「糖尿病入院日記」を掲載した期間中のアクセス数(7/6-7/18までの13日間の集計分)は、訪問者数のべ7175人(1日平均551.9人)・ページビュー15936(一日平均1225.8)だった。
◆WEBの良いところは、この記録がサーバー上から消さない限り閲覧できる状態が続き、また、広大なネットの彼方で誰かの参考になるかも知れないことだ。
◆この記事に関するご質問・ご意見・ご感想、内容に関するご指摘(病気のことだけね。)などありましたら、コメント欄もしくは直メールにてご連絡ください。電子メール:tj@monokaki-0138.jp
そこはかとなく、慢性高血糖症(糖尿病)治療のための入院十四日目。
社会福祉法人厚生院 函館中央病院(日本医療機能評価機構認定施設)にて。
主治医Ws先生および病棟看護師・管理栄養士・事務職員の皆さん、自動製氷器・小型冷蔵庫・全自動洗濯乾燥機、ついでに副院長にも深く感謝。
あと1時間ほどで退院である。
※慢性高血糖症(糖尿病)という表記については、本ブログ「糖尿病入院日記(7月14日)」の13時55分からの記述を参照。また、国立国語研究所「病院の言葉」委員会による「『病院の言葉』を分かりやすくする提案」にある「糖尿病」の項目もご一読いただきたい。
病室にいる間に、いちおう総括的なことを書いておく。
これまでの記事と重複する内容もあるが、反復学習は大切なのでご了承願う。
(って、誰に言ってるんだ?)
◆著者(隠し撮りによる)近影。俺、前より後ろの方が肉厚だな。【撮影:星野さん(無断使用)】
体調を表す数値や単位がないので、血液検査の結果を比較することで、
2週間の入院成果をふり返ってみたいと思う。
糖尿病の診断(2009年6月15日)から入院までの3週間、
それなりの節制(飲酒は番組収録の1回・野菜を多く摂るなど)で体調はかなり改善していた。
また、通院のきっかけになった膿瘍(※)は、1週間の点滴と3週間の抗生物質投与で静まった。
※これまで本ブログの記事中で「膿傷」と誤記してきた。正しくは膿瘍(のうよう)である。専門用語の聞き取りは難しい。書いてもらった診断書を見て間違いに気がついた。
ちなみに、断片的に書いていた過去の日記によれば、
皮膚に近い部分(つまり眼に見える範囲)の膿瘍は、2008年1月に発症していた。
お腹の下(ちょうどパンツのゴムが当たる部分)にニキビのようなものができて、
あっというまに3cmほどの黒い固まりになった。
2週間ほどして破裂して、皮膚にぼっこり穴があいた。
黒い傷跡が残っている。でも、いま確認してみたら、だいぶ色が薄まっていた。
実はあんまり気色悪くて立派な膿だったので写メで撮影していた。
いま、その写真データをみると、
糖尿病の合併症のひとつとしてあげられる神経障害の症例(足の壊疽)写真にそっくり。
背筋が寒くなる。1年半以上前の発症も怖いが、こいつが不可視な体内にできたことに。
主治医は体内の深い部分にできた膿瘍について、こう説明してくれた。
「常人では考えられませーん。高山さんの膿瘍ができた部分は、無菌であるはずの場所なんですよぉ。普通じゃありません。」
いま、笑えて良かった。
まずは、入院時最新の検査結果。
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2009年7月15日
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函館中央病院
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GOT 43
GPT 68
γ-GTP 131
LDH 211
総コレステロール 191
中性脂肪(LDL、悪玉コレステロール) 129
UA(尿酸) 7.2
血糖値(ターゲス:血糖値日内変動)
朝食前(7時) 124
朝食後(9時半) 180 食前後に投薬
昼食前(11時) 114
昼食後(13時半) 116 食前に投薬
夕食前(17時) 118
夕食後(19時半) 151 食前後に投薬
就寝前(21時) 156
γ-GTPとコレステロールの下がりっぷりが見事。
血糖値もかなりまともな数値に。食事療法と薬物療法の成果。
そして、初診(通院)から入院中の結果を並べて比較してみる。
まあ、ほんとに、わかりやすいカラダでありますこと。
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数値の比較
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6月15日→6月22日→7月7日→7月11日→7月15日
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函館中央病院
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◆体重 ※標準体重:69.157kg
105.6kg → 105.6kg → 104.2kg → 102.4kg → 101.4kg
◆γ-GTP(アルコールによる肝臓障害の指標) ※正常値:70以下
301 → 206 → 171 → 146 → 131
◆LDH(乳酸脱水素酵素。肝機能障害の指標) ※正常値:106〜211
360 → 238 → 220 → 216 → 211
◆総コレステロール ※正常値:150〜219
355 → 259 → 293 → 217 → 191
◆中性脂肪(LDL、悪玉コレステロール) ※正常値:70〜139
266 → 182 → 217 → 155 → 129
◆尿酸(UA) ※正常値:2.5〜7.0
7.8 → 7.2 → 8.0 → 8.7 → 7.2
◆空腹時血糖(朝食前) ※正常値:〜110
351 → 229 → 数値なし → 146 → 124
◆血圧(測定日の最上値を採用)
測定なし → 測定なし → 180/110 → 173/110 → 139/86
だんとつに、体重は正常値にほど遠い。
これから、長く辛い山岳ステージに挑戦する気分だ。
もちろん山頂ゴールのカテゴリー超級である。(自転車ロードレースで表現。)
体重は最新(7/19)で100.8kg。残念ながら目標の0.1トンには届かなかった。
でも、初診日から数えると約1カ月で4.8kgの減量だ。
(本当に、誰からも「痩せた」と言われないな。なんだよ、もう。)
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主治医Ws先生による診断書
(初診時の所見と症状の経過)
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数カ月前から口渇、多尿が出現していた。2009.6初旬より右下腹部に疼痛を伴う腫瘤が出現、徐々に増悪したため6/15初診。CT、エコーの上、外腹斜筋内に膿瘍を認め、また著明な高血糖を認めた。
外腹斜筋内の膿瘍については外来通院にて加療。糖尿病の加療目的に7/6当科入院となった。食事療法のみでかなり高血糖は改善し、内服薬で血糖コントロール良好となり、7/19退院となった。
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かるく総括。
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盛大なる快気祝いは、もうしばらくお預けにしようと思う。
あっさりスリップする可能性があるので。
さて、僕の高血糖症との交際は、自立的にはこれからが本番だ。
35歳にしてずいぶんと痛めつけた体が、あとどのくらい保つのか。それはわからない。
健康(もしくは小康)の維持には、さまざまな要因がからみあうわけだが、
なかでも「腹八分・飲酒は月2回」という決意を、
どのくらい長く、どのていどの精度で貫けるかが重要であることは間違いない。
酒は百薬の長。然り、然り、呵々大笑。
◆初診日(6月15日)、病院から帰ってきて用意したノートの表紙。みなぎる決意。あふれる主張。入院当初、「糖尿病を治す気持ちはありますか?」と聞かれて、ここぞとばかりに、この表紙を看護師さんに見せるものの見事に冷たくスルーされた。その後、飲酒に関する相互理解(「あきらめ」成分もあり。)により、この標語に隠された意図を理解していただく。
【補足】
◆アクセスログによると、この「糖尿病入院日記」を掲載した期間中のアクセス数(7/6-7/18までの13日間の集計分)は、訪問者数のべ7175人(1日平均551.9人)・ページビュー15936(一日平均1225.8)だった。
◆WEBの良いところは、この記録がサーバー上から消さない限り閲覧できる状態が続き、また、広大なネットの彼方で誰かの参考になるかも知れないことだ。
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