4時45分ころ起床。
どうしようか迷ったが、そのまま起きてしまう。
ちょっと寒い。
ブログの続きを書く。6時半に書き終える。
◆効率的な除雪風景。ラインに沿って雪かきしている。
前回の入院では、窓から本町の飲食店街が見えて、
ちくしょうと思ったものだが、
今回は裏手(杉並町方面)に面しているので、いたって心おだやかである。
この病院の醍醐味を味わえなくて、ちょいと寂しい気もするが。
体重測定97.2kg。
昨日から便秘である。トイレが変わると、いつもそうだ。
旅から帰ると、びっくりするくらい出る。
とは言え、三日も詰まると物理的に押し出されてくるような
快便体質ではあるのだが。
血圧測定132の76。俺にしては上々。
今日は初日ということで、
なるべくベッドの上でおとなしくしているつもりだ。
◆08時02分/朝食:ご飯(180g)、納豆(ねぎ少量)、すまし汁(たまご)、ササゲの煮物、牛乳(180ml)。594kcal、タンパク質21.8g、塩分4.5g
正直、納豆くさい。
ベッドはカーテンで仕切られているのだが、
納豆臭(好きなんだけどね)がこもってしまった。
ねぎってのは偉いね。ほんのちょっとで、ずいぶんな存在感だ。
今日から治療が始まる。
主治医にも言われたように、副作用はおもに発熱だが、
それがどれくらいの期間と程度でおこるのかは、
投与してみないとわからない。
8時45分、
はじめてのリバビリン(レベトール)服用。
なんとなく飲むのがこわくて、食後30分ほど逡巡してしまった。
飲んでしまえば、とりあえずはナンテコトなし。
最新のC型肝炎の治療では、
インターフェロン・ペグインターフェロン・リバビリンという薬が使用される。
ウィルス量が少ないと、
インターフェロンやペグインターフェロンの単独投与となる。
しかし、ぼくは遺伝子型が1b(難治性)と分類され、
さらにウィルス量も多いので(これは日本人のC型肝炎患者の70%だそうだ)、
ペグインターフェロンとリバビリンの併用投与となった。
期間は最長の48週間である。
ペグインターフェロンは注射によって投与されるので、
退院後も毎週1回病院へ通い、
そのつど採血して身体の状態を確認しながら続けていく。
ペグインターフェロンは、インターフェロンの改良版。
かんたんに言うと、インターフェロンにくらべて、
より長く体内に止まる(つまり長く効く)ように改善し、
そのことで副作用と手間を抑えることができる薬だ。
◆これっぽっち。50ccだったかな。皮下注射で、ちょいチク。
ちゃんと撮影許可を得ています。前回は勝手に撮って嫌がられたので。
リバビリン(レベドールは商品名)は、
朝食後2錠・夕食後3錠を経口で投与する内服薬だ。
抗ウィルス薬として、ペグインターフェロンの効果を高めるのが役割。
これ単体ではウィルス排除の効果はない。
副作用としては溶血性貧血(赤血球が壊れる)があり、
治療中に貧血が進行した場合は、リバビリンの投与は中止される。
そして、もうひとつの副作用。
これは、薬袋に入っていた
「服用に際する避妊のお願い!」という説明書から引用しよう。
抜粋すると下記の通り。
「妊婦または妊娠している可能性のある婦人は、このお薬を服用できません。」
「患者さんは、服用中と服用後6カ月間は避妊してください。また、毎月1回妊娠検査を受けてください。」
「パートナーが妊婦の男性患者さんは、コンドームを使ってください。」
「妊娠が判明した場合は、すぐに主治医にご相談ください。」
影響としては、
「動物実験では強い催奇形性(胎児になんらかの異常が現れる)があることがわかっています。人間でも胎児に影響を与える可能性が考えられる」(榎本信幸著『C型肝炎 正しい治療がわかる本』法研、88pより)
と関連書籍などで説明されている。
事前にあった主治医からの説明も同様である。
妻にはすまないと思っている。
11時50分、いつもと違うトーンで名前を呼ばれて、
もしや、とふり向くと、やっぱり鋭そうな看護師さんが立っていた。
とくに自己紹介はなかったが、おそらく病棟の看護師長だろう。
パソコンをぎっとにらまれて、「それはネットに接続しているんですか?」。
そうです。おもに仕事で...と言いかけるものの、
「病室でのパソコン使用はお控えください。
デイルーム(病棟の真ん中にある談話スペース)で使えますので。」
と、ぴしゃり。それが、この病院のルールであるから、
そりゃそうだ、と謝罪。おどけてみせるも、笑いはとれず。
「パソコンを使う音(キーボードの打鍵音)が、
まわりの患者様のご迷惑になりますので。」
Macのノートパソコンは、そんな下品な音はしないと、
言いたかったけど、それはやめておいた。
がやがやと見舞客が来て、しゃべっている方が騒音レベルは高いと思うが。
でも、みんなの会話を聞いているのは、たいへん興味深くておもしろい。
まぁ、音として別ものということか。
「注射と熱はどうですか?」と聞かれて、
「注射は9時43分に、熱は11時22分で34.98℃です。」と答えると、
ようやく少し笑ってもらえた。
今回は院長・副院長カードの効果が低いようである。
◆12時33分/昼食:ご飯(180g)、ホウレン草おひたし、筑前煮(鶏肉)、酢の物(キュウリとワカメ)、ちくわ炒め(カレー味)。556kcal、タンパク質24.1g、塩分3.9g
この筑前煮がすごい。鶏肉が4切れも入っている。
昨日の鶏肉パン粉焼きもふくめて、
ずいぶんと歓迎メニューじゃないか。
やっぱり、ご飯(お米)の量が多いような気がするなぁ。
ふだんは100g〜150g(2単位160kcal〜3単位240kcal)にして、
野菜とおかずの増量作戦なので。
ただ、お米は腹持ちがいいね。
決まった時間に食事をするから、いつも感じている空腹感・飢餓感を
まったく感じないでいる。
だから、どか食いもしない。できない。
まさに、食事療法って感じだ。
これを日常生活で続けると、結果として食費効率があがって、
家計を助けることになるんじゃないだろうか。
みんな、お米を食べよう。地元のお米「函館育ち ふっくりんこ」を。
以上、田んぼ記者からのお願いでした。
廊下に掲示してあるメニューと、
俺が実際に食べている食事は1〜2品ほど違うようだ
今日の朝食だと「生姜和え」「昆布佃煮」のかわりに、
「すまし汁」と「ササゲの煮物」が出ている。これは塩分抑制か。
昼食は「金時豆」のかわりに「ちくわ炒め」と「酢の物」となっている。
こちらはカロリーの抑制か。
いずれにしろ、個別のメニュー表があると、もっと合格点だな。
成分表に「脂質」もあると良いのに。
外館さん、よろしくご検討を。
16時、となりの空きベッドまわりが騒がしくなって、
どうやら入院患者が入るらしい。
ひじょうにがっかり。
期待しなければ良かった。
ストレスは薬の効果をいちじるしく低減させるということなので、
なるべく早く淡い期待は忘れることにしよう。
ブログやツイッターへの反応が届き始める。
やっぱり嬉しいし、励みになる。
◆18時11分/夕食:ご飯(180g)、カレーライス(豚肉・たまねぎ・人参・じゃがいも)、コンソメスープ(白菜・コーン)、サラダ(たまねぎ・糸こんにゃく?)、バナナ。700kcal、タンパク質16.5g、塩分2.6g
カレーが出た。びっくり。
カレーは飲み物である、という至言があるが、
飲んでしまうのはもったいないので、ゆっくりと味わう。
ぜんぜん辛くないけど、それなりにスパイシー。
ハバネロ唐辛子(辛さ3倍)とガラムマサラを忍ばせてくれば良かった。
刺激物は基本禁止。
コンソメスープは、まぁ、ひどかったですな。
シチューにしたら、さぞうまかろう。
ぼくの意中の窓際ベッドをゲットした患者は、
どうやら、ぼくの母親と同じ年齢らしい。
突然の入院だったようだし、
ま、遠回しの親孝行だと思って、窓際ベッドを譲ってやることにする。
ここで体温の推移を見てみよう。
07時05分 35.2℃
ペグインターフェロンとリバビリンを投与。
10時12分 35.3℃
11時22分 34.9℃
12時07分 34.8℃
13時07分 34.9℃
14時17分 35.8℃
15時31分 36.1℃
16時48分 36.3℃
17時36分 36.6℃
腰の筋肉が痛み出してきた。
あ、風邪かも。というときの身体がふわふわした感じ。
18時06分 36.9℃
19時00分 37.7℃
19時15分 37.8℃
倦怠感が目立つ。ほほが熱い。
ふだんでも、今日は早めに寝ようか、という感覚か。
19時30分 37.8℃
20時01分 37.9℃
ベッドに入って、ツイッターでみんなとやりとり。
一気にツイート数が増えて、いつのまにか集中していたらしい。
汗をかく。
21時15分 37.49℃
熱下がる。ツイート効果か。
ここでナースステーションに行き、
どのタイミングで解熱剤を使うか質問。
にこっと笑われて、「38℃です。」との返事。
惜しい。
どのくらいで収まるのかなぁ。
就寝前に奥尻島にいる妻へ電話。
あいつは小学生のお母さんたちに、
ダンスを教えていたらしい。
やっぱり体調が優れないので早めに就寝。
いきなり叩きつけられた挑戦状を読みながら、
泣き笑いしつつ眠る。
本当にありがたいことだ。
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