近所で火事があった。
日曜日(6月12日)の23時42分ころ。
顔を洗っていた妻が「火事だよー」と慌てた声を出した。
しまった、と思ってかけつけたら、妻が窓の外を指さしている。
洗面所の窓からは、JR津軽海峡線の線路を挟んで空き地を見渡せるのだが、
そこに隣接した住宅から出火したようだ。
妻によれば、少しだけ開けていた窓の外から、
複数人の叫び声(最初はケンカかと思ったという)が聞こえた後、
市販の打ち上げ花火のような音がした。
ふと窓に目を向けると、ひとすじの煙がのぼったと同時に、
炎が立ち上がったという。
俺の部屋ではなかった。よかった。
でも、近い。夫婦ふたりで緊張する。
カメラを肩にかけて外に出た。
ご近所さんは、まだ出てきていない。
線路の向こうに見える炎が、どんどん大きくなっていく。
23時45分、119番に通報。
「昭和公園の向かい側で火事です」
すでに一報が入っていたようで、消防隊が向かっているとのこと。
消防署の電話応対は、たいへん落ち着いた声で、安心できるもんだ。
◆23時46分、燃え上がる家。(クリックで拡大)
踏切(雨塚踏切)を渡ると、
赤々と炎を上げている住宅が見えた。
まだ、消防も警察も来ていない。
ご近所の人がわらわらと集まってくる。
◆23時47分、パトカーが到着。(クリックで拡大)
20mほど離れた場所にいたが、全身に熱気を感じる。
ぱちぱち、ごうごう、と家が焼ける音が聞こえてくる。
近隣の住民が、隣接するアパートのドアを勢いよく叩いて、
火事を知らせていた。
◆23時48分、消防車が到着。(クリックで拡大)
ますます火勢が強くなり、
ぼんっ、ぽんっ、と小さな破裂音(爆発音)が聞こえてくる。
周囲の人々が、これはやばい、と後ろずさりはじめた。
とりあえず妻を現場から100mほど離した。
後続の消防車とパトカー、救急車が続々と集まってくる。
放水が始まった。
撮影を写真から動画に切り替える。
5分ほどカメラを回していたが、どんどん強くなる炎を前にして
すこし足がふるえていた。
かなり熱い。
本職のカメラマンは偉いもんだと思う。
ここで一歩踏み込んで撮影するんだろうから。
ぼくは怖いので、これ以上は近づけない。
ぼくもふくめて、
次々と見物人(野次馬)が集まってくる。
自転車で来る人、わざわざ車で乗り付ける人。
非常線が張られる前は、かなり道路が混乱していた。
知り合いの記者に電話をして、
火事を知らせて、映像と画像のデータを渡す約束をする。
ストレッチャーに乗せられて、
おそらく住民のひとりが救急車に運ばれた。
5分ほどしてから、搬送されていったはずだ。
身近で起こらないと感じないものだが、
火の用心、火の用心。
まず、たこ足配線を改めようと夫婦で話しながら、
0時5分ころ部屋に戻った。
火事の炎で熱くなっていた体が、夜風にさらされて寒かった。
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