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6時起床。わりとぐっすり眠れた。
体重測定98.65kg。昨日より200g減だが、一昨日からは100g増。
昨日は運動もしていないし、こんなもんだろう。


朝のお食事。

米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
味噌汁(白菜と揚げ)    1杯 0.5単位:40kcal
はんぺん焼き        1皿 1単位:80kcal
ビーフン          1皿 0.5単位:40kcal
ツナとキャベツの煮物    1皿 1単位:80kcal
ふりかけ          1袋(使わず)
ジョア           1本(飲まずにお土産)
【5単位:400kcal 7時50分】

ジョアね。ジョワじゃない。牛乳以外の飲料は初めて。
ストロベリー味は1本(125ml)で77kcal。
病棟に掲示された張り紙には、
「食事に牛乳はあわないという指摘を多くいただき...云々」とあり、
基本的にはジョアを提供しますと書いてあったが、
俺のところには牛乳だけが出てきていた(牛乳好きなのでありがたい)。
すこし考えて、飲まずに退院のお土産にすることを決めた。


来月のフィレンツェ旅行にも使える広角単焦点レンズを通販で購入。
3カ月くらい検討した上での決断。
仕事では芸術的な写真を必要とされているわけではないし、
そのような写真を撮りたいという欲求もあまりない。
カメラやレンズを収集するほど凝り性でもない(お金があれば別だが)。
素人にちょびヒゲが生えた程度の腕であれこれ手間をかけるくらいなら、
プロに発注した方が手っ取り早くて確実だと考えてしまう。
 もちろん、ほしい写真を撮ってもらうためには、
 誰に依頼するかとか、どう伝えるかとか、事前の仕込みは大切なのだが。
そんなわけで、
利便性(1本で済む)や即応性(すぐに撮れる)の観点から、
「AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR」だけで仕事をしている。
ただ、このレンズはでかくて重いので、海外旅行のお伴には嵩張り気味だ。
しかも今回は屋内での撮影機会が多くなりそうなので、
明るく広く撮れて軽いレンズがあればいいだろうという理由で、
「AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED」を選んだ。
はじめて買った一眼レフ「Nikon NewFM2」にセットされていた
「NEW Nikkor 50mm F1.4」以来の単焦点レンズとなる。
潤沢な資金も使いこなせる腕もセンスもないので、
これくらいが俺にはお似合いだろう。
キャンペーンで1万円キャッシュバックのようだし、
分割金利・手数料が0円だったので。
ちなみにカメラは「Nikon D600」だが、あと2年くらいは使いたいところ。


昼のお食事。


米             195g 4単位:320kcal
肉さつま          1椀 1単位:80kcal
サバのもろみ漬け焼き    1切 2単位:160kcal
大根おろし         1皿(野菜はカロリー計算せず)
【7単位:560kcal 12時30分】

サバうますぎ。気がつけばご飯を完食。
肉さつまは肉じゃがのさつまいも版。素直にじゃがにしてくれ。

13時、最後の散歩(運動療法)に出発。
五稜郭公園を抜けて30分ちょっとで自宅へ。
すぐに自動車に乗り込み函館大妻高校へ。
事務長に7%ほど痩せましたと報告したものの、
まったくわからないと言われた。
妙にお酒コーナーが充実している魚長本通店でミツバと鶏肉を、
サツドラでトイレットペーパーなどを購入。
久しぶりにクルマを運転したので、スピード感覚が狂ったように感じた。
ふたたび自宅に戻って、仕事の事務処理をいくつか。
シャワーを浴びて、また病院へと歩き出す。
戻り道は途中まで亀田川に沿って。いろんな種類の鳥がいるのでおもしろい。
詐欺だが市議だがわからないが、首の長い白い鳥が魚を狙っていた。

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病院後ろの入口。すでに正月飾りが掲げてあった。
いよいよ2016年も終わってしまうのか。
ドトールでブレンドコーヒーのLサイズをテイクアウトして病室に戻る。
17時半ぎりぎりだった。


夜のお食事。


米             195g(25%残す) 3単位:240kcal
味噌汁           1杯 0.5単位:40kcal
鶏胸肉の照り焼き風あんかけ 1皿 1.5単位:120kcal
オクラサラダ        1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml(隠し在庫より) 1.5単位:120kcal
【6.5単位:520kcal 17時50分】

家でも試してみたいメニューと、
ここでしか食べないだろうなというメニューとがある。
今日のは後者。まずくはないが納得はいかない。

往復90分ほどの歩行の疲れか、昼夕とお米を食べ過ぎたのか、
食事後に1時間ほど眠ってしまった。牛になるかもしれない。肉用牛だ。

入院の夜もあと二晩。本当にお酒のことばかり考えている。


【本日の食事量総計】
18.5単位:1480kcal(設定値:21単位1680kcal)
6時半起床。そのまま布団をかぶりだらだら。
入院をしていても月曜日は憂鬱なのかもしれない。
便通なしのまま体重測定98.85kg。がっかりの300g増。
 昨日こっそり汁粉を食べていなければ。
 自宅から戻ってくるときに、ちゃんと歩いていれば。
 夕食にサラダを追加して食べていなければ。
 などと、後悔の蓄積が体重に反映されるわけで。
明日の計測に期待しよう。退院までに98kgは切りたいが。

さてこそ朝食。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
焼き魚(カラフトシシャモ) 2尾 1単位:80kcal
味噌汁(豆腐とネギ)    1杯 0.5単位:40kcal
白菜炒め(挽き肉入り)   1皿 1単位:80kcal
とろろ芋          1杯 0.5単位:40kcal
牛乳            180ml(飲まずに保管)
ふりかけ          1袋(使わず)
【5単位:400kcal 7時50分】

シシャモは子持ちでした。
あんなにひょろっとしているのに、2尾でしっかり1単位80kcalなんだな。

この「1単位」という表現は、
糖尿病の食事制限(食事療法)でおなじみの目盛りだ。
1単位とは80kcalであることを示している。
たとえば、お米(炊いたご飯)50gが1単位、つまり80kcalとなる。
家では0.1g刻みで計測できるスケールを使っているが、
なれてくると自分の目がスケールになって
盛りつけられたお米を見ただけで単位数(カロリー量)がわかるようになる。
コツはちょっと多めに見積もるということ。
日本人の食事はお米が基本だから、この単位にしたと見聞きした記憶がある。
たしかに、もうちょっと食べたい、とシャモジですくう量が、
だいたい50gなのでわかりやすい。

香川芳子 編『七訂食品80キロカロリーガイドブック』(女子栄養大学出版部)
 これは最新版。ぼくが最初に購入したのは『五訂』版だった。
 五訂とか七訂とかは、食品のカロリー量を収載した報告書
 『日本食品標準成分表 2015年版(七訂) 』に由来する。
 いま気がついたが、この報告書は厚生労働省ではなく文部科学省の所管なのね。

吉田美香 著『簡単!食品カロリー早わかりBOOK―』(主婦の友社)
 こちらは五訂準拠なので版が古いが、いまでも充分に役立つ。
 たぶん最新版の類似書もあるだろう。

これらは最初の入院直後に購入した書籍。
食材ごとに1単位80kcalの大きさが写真で紹介されていたり、
調理で使う実用量(1個・1尾・1杯・1人分など)のカロリーだったり、
おりにふれてぱらぱらと本をめくっていると、
お米以外の食材も適正な分量が自然と身についてくる。
それをふだんから活かせるかどうかは、
ぼくが身をもって実践の難しさを証明しているわけだが。

食材のカロリーをより手軽に調べる(だけ)なら、
こういうときこそインターネットとグーグルの出番である。
まず、グーグル検索の(おそらく)基本機能として、
おもな食材のカロリーが表示される。
さらに、ほぼどんな食材でも、しかも実用性の高い単位で、
カロリー情報を提供してくれるサイトがある。
初回入院時(2009年)にはすでにあったので、息の長いサイトである。

糖尿病の重症度、身長と体重、年齢・性別・日中活動量なども勘案して、
患者それぞれの適正なカロリー摂取量が決められている。
例えば、ぼくが初めて入院したときは23単位1840kcalという指定だったが、
今回は主治医と相談をして21単位1680kcalにしてもらった。
毎日の記事の最後に1日の総摂取カロリーを記載しているが、
そこからもわかるように、わざと指定の食事量から減らしている。
 入院すると意識が変わるので、それほどムリには感じていない。
 「せっかくお金を使って入院しているのだから」的な感覚。
具体的には、ほぼ毎回ご飯を半分(4単位→2単位)残すという方法で。
これはもう単に、早く体重を減らしたいという焦りからである。
お仲間の皆さんにはおすすめできない。
とくに、低血糖症状を起こす薬を飲んでいる人は厳禁だ。
ただ、慣れてくると自分でいろいろ工夫をしたくなってくるものなのです。
飽きてしまって途絶や諦観してしまうよりは、
すこし間違っていても探求する方が前途は明るいと思うのであります。


9時、血圧測定117/70。
看護師に「血圧が下がると、日常でふらつきを感じる」と伝える。
ふーんという顔をされて、頻繁に感じたらまた伝えて、と言われる。
どこからが頻繁になるのだろうか。よくわからない。
ただ、血圧が低くなると登場してくる症状ではある。

はたして昼食。


エビピラフ         195g(半分残す) 2単位:160kcal
チキンカツ         1個(衣は剥がす) 2単位:160kcal
大根サラダ         1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml 1.5単位:120kcal
【5.5単位:440kcal 12時25分】

たしか、小学校か中学校の国語の教科書に、
ピラフとはなにかを説明する文章があったような記憶があるが。
どうだったかしら。

献立表ではメンチカツだったが、かじってみるとチキンカツだった。
肝心の衣がべっとりとしていて、
20時過ぎのスーパーの総菜コーナーにある半額の揚げ物感がたっぷり。
喜びを感じないものからカロリーを摂取するのは悔しいので、
衣をぺろりと剥ぎ取って食すことにする。
中から出てきた鶏肉の不自然なカタチに驚愕しつつ食べる。
なにか見てはいけないものを白日の下にさらしてしまった感じがする。

13時11分、待望の便通あり。
ありがとう。ありがとう小腸、ありがとう大腸、ありがとう肛門。
刺激の少ない毎日を過ごしていると、
ほんの些細なことに幸せや達成感を強く感じるようだ。

14時40分から管理栄養士さんによる栄養指導。
以前は毎月の診察のたびに指導を受けていたのだが、
主治医が変わり懇意の管理栄養士さんもご退職されてしまって、
指導を受けることがなくなってしまった。
今回は新たな病気も加わったので、
あらためて指導を受けたいと、こちらから主治医に申し出た。

管理栄養士の役割でイメージしやすいのは、
病院や学校での給食(集団への食事提供)を、
とくに栄養という観点に配慮しながら管理する仕事だ。
メニューやレシピづくりということだろう。
また、個々(患者などの相談者)に対して、
栄養状態を把握した上で健康的な食事内容を指導する仕事もある。
病院や保健所で活躍している管理栄養士はこちらの仕事がメインのはずだ。
病院内においては、すべて医師の指示のもとにおこなわれる。

この病気をきっかけに、何人かの管理栄養士と知り合いになって、
一緒に仕事もさせてもらったりもしたが、
どの方もコミュニケーション能力がすごく高いようである。
食事は生きるための基本中の基本の活動だ。
誰もが食べるし、食べることは生きることであり、楽しみでもある。
だからこそ、ここに「指導」するのは難しいことではないかと思う。
病気のことを考えるとこれは控えてください、
栄養面からはお嫌いでも頑張って食べてください、
などと言われてハイそうですかと素直に従う人は大人も小人もまれだろう。
そういう意味では、説得力をもって(どうにか言いくるめて)
健康的な食事(それは概してつまらない食事内容である)をさせるためには、
相当な対話スキルが必要だと思う。
今回もそんなことを感じながら管理栄養士さんの話を聴いた。
また、なにか仕事につなげられないかな。
おもしろくて役に立つという切り口で。絶対に需要はあるんだよね。

今回の栄養相談でいただいた格言をひとつ。
「おいしい、ちょうどよい、その一歩手前の塩加減」。

栄養指導が予定よりも長引いたので、
今日の散歩(運動療法)はナシということに。小雨模様でもある。
もうすぐ大晦日と思えないほどの外気温だ。
あの雪はすっかり消え去ってしまった。

いかにも夕食。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
ホッケの幽庵焼き      1皿 1.5単位:120kcal
フキの油炒め        1皿 1単位:80kcal
のり佃煮          1袋(使わず)
牛乳            180ml(隠し在庫より) 1.5単位:120kcal
【6単位:480kcal 17時50分】

「幽庵焼き」というのは、
醤油と酒とみりんのたれに漬け込んだ魚を焼いた料理だそうで。
江戸時代の茶人が考案したレシピのようだ。
魚があんまりおいしくないので、その魅力は伝わってこなかったが。
幽庵の感動を共有してみたかったね。それはまたこんど。


さて、今日の栄養指導で入院中の用事はおおむね完了した。
今後の治療方針について主治医と話し合って、
あとは次回の診察予約を決めて退院するだけである。
実際ところ明日にでも出所してしまって良いのだが、
せっかくの残りの2日半を有意義に使いたいと思っている。
仕事以外で。

入院の効用は、内科的・外科的な治療だけではなくて、
いつもとは違う流れの時間のなかで「内省」できることではないだろうか。
だから、ベッドに寝転んでテレビばかり見るのはお金と時間の無駄だ。
入院したからこそできることを、それぞれに見つけるべきだと思う。

【本日の食事量総計】
18単位:1440kcal(設定値:21単位1680kcal)
同室の患者のうめき声で何度か起こされる。
眠り足りない感じで6時半起床。
便通がないままあきらめて体重測定98.65kg。
それでもすこし減ったかと納得しようとしたところで便通あり。
体重を再計測して98.55kg。なんだよ100gかよ。

今日の朝食はなんでしょう。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
味噌汁(ふのり)      1杯 0.5単位:40kcal
魚肉ソーセージ炒め     1皿 0.8単位:64kcal
おからサラダ        1皿 0.4単位:32kcal
ツナとほうれん草      1皿 0.8単位:64kcal
味つけ海苔         1袋(使わず)
【4.5単位:360kcal 7時45分】

すいぶんとモサつくポテトサラダだなと思ったら、
ふたくち目で「おから」だと気がつく。
俺としたことがぬか喜びしたぜ。いや、おから喜びか。

日曜日ということで、病棟はゆっくりした雰囲気。
入院して3度目の日曜日。早いものだ。来週の日曜日は2017年である。

午前中は検査データのまとめ。
治療項目に腎臓病が加わったので、
過去の蓄積から関係するデータを抜き出して一覧表に書き加えていく。
素人ながら、なんとなくの傾向は見えてきたようだ。
それらのことは、なんとか退院までに別項で書きたいと思う。

今日の昼食はどうでしょう。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
鶏肉のソテー        1皿 2単位:160kcal
カリフラワーのサラダ    1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml(飲まずに保管)
【4単位:320kcal 12時25分】

献立表にはパンとハンバーグとありましたけどね。
母さん、ぼくのパンとハンバーグは、どこへ行ってしまったんでせうね。


天気も良いので自宅まで散歩(運動療法)。
息が弾むくらいの速歩で30分かからずに自宅到着。
パンツ一貫で体重測定をしたら98.5kgだった。

お年玉用の図書カードが届いていた。
現金を渡して玩具や菓子に使われるよりも、
書籍(絵本でも漫画でもいい)を買ってもらう方がすこしは役立つだろう。
ということで、ポチ袋には図書カードを入れる。
うちには子どもがいないので毎年毎年お正月は吸い取られるばかりだ。
しっかり香典で返してほしい。生前葬にしよう。

すこし肩や背中に痛みをおぼえるので、
風呂に入って温熱療法を施すことにする。
雑誌を読みながらあずましく入浴。うへー、と声が漏れる。
立ち上がったときに、ほんの1、2秒だが視界がブラックアウトする。
血圧を低く制御しているときはいつもこうだ。
そう言えば今日朝の血圧測定は106/73だった。

冬至の恨みをひっそりと自宅で晴らす。
間食をすることにした。

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お汁粉           1杯 3単位:240kcal
チョコデザート       半分 1単位:80kcal
【4単位:320kcal 12時25分】

病院までの戻りも歩くつもりだったが、
風呂に入って運動意欲が霧消してしまったようだ。
同方向へ移動する用事のあったかみさんのクルマに同乗して、
病院までらくちん移動。カロリーを消費せず。

今日の夕食はいかがでしょう。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
味噌汁(ニラ)       1杯 0.5単位:40kcal
煮魚            1皿 1.7単位:120kcal
肉野菜炒め煮        1皿 1単位:80kcal
生野菜サラダ        1皿(野菜はカロリー計算せず)
ドレッシング        1袋 0.3単位:24kcal
【5.5単位:440kcal 17時50分】

1階のローソンで購入した「生野菜サラダ」でお腹いっぱいにしてしまった。
せっかく縮んできた胃が、また広がってしまったかもしれない。
前回、1単位80kcalもあるドレッシングを選んでしまったので、
今回は慎重に内容を確認してノンオイル青じそドレッシングを選択。
勢いでビール風ノンカロリー飲料も開栓。
そろそろ冷蔵庫内を整理するという意味合いもあるが。
でも、明日の体重は減っていないだろう。


【本日の食事量総計】
18単位:1440kcal(設定値:21単位1680kcal)
※お汁粉なども入っています。
6時半起床。頭痛がする。
ずーと歯を食いしばって寝ていたような感じ。
体重測定98.9kg。前日から100g減って、入院初日から7.0kg減。
便通はなし。

朝食、いらっしゃい。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
味噌汁           1杯 0.5単位:40kcal
ボイルウインナー      1本 1単位:80kcal
アスパラサラダ       1皿(野菜はカロリー計算せず)
切り干し大根煮       1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml 1.5単位:120kcal
【5単位:400kcal 7時45分】

よしよし。ほぼ献立の通りだ。
病院での食事もあと16回となった。
そろそろ牛乳の隠し在庫の整理を始めるタイミングだな。

朝食後は仕事の事務処理。
ご請求の数々をネットバンキングで送金していく。
開業当初から活用しているが、ATMに並ぶ必要もなく便利なもんだ。
とくに使用料もかからないし。
年々セキュリティー対策がめんどうにはなっているけれど。
みるみるうちにお金が消え去ってしまった(実際には月曜日の朝にだけど)。


11時、主治医の回診。

3度目のターゲス(血糖日内変動)については入院の成果が出た数値に。
今回の入院でも、抑制された食事内容と継続的な軽運動によって、
血糖は大きく改善されることがわかった。
インスリン抵抗性への懸念もあるが、まだ膵臓は機能しているようだ。

血液検査の結果も、おもに食事が影響する数値については、
軒並み正常値もしくは正常値に近づいた。
これもまた毎回の入院と同じ傾向をたどっている。

腎臓に関する変化はとくになし。もちろんそうだろう。
クレアチニンは2.08、eGFRは29.6ということで、
慢性腎臓病(CKD)の重症度分類はG4(高度低下)のまま。
「遠からず人工透析は避けられない」という所見。
腎臓病の進行を抑える薬としては、
クレメジン(活性炭で体内の毒素を吸着する作用のある薬)のみとのこと。
医療技術が進んだ現代でも腎臓を治す薬はないのだ。
糖尿病の薬としてメトホルミン(薬剤商品名:メトグルコ)を使ってきたが、
いまの腎臓の状態を勘案して入院後すぐに中止となった。
これは腎臓への影響を考えると、
もうすこし早めに中止すべきだったかもしれない。
「腎臓専門医に診てもらって、
 糖尿病、高脂血症、高血圧、それぞれの薬から
 腎臓に負担が少ないものを検討してもらう必要があるでしょう」
「むかしは腎臓病になると、医者もそこまでとあきらめたものですが、
 いまは進行を抑え、人工透析に進むのを遅らせるような努力をします。」

こちらから過去のデータを示して、
体重と腎臓病の相関関係(体重が増えると数値も悪化する傾向)を指摘し、
幼少のころからのタンパク尿についても改めて話すと、
「おそらく、生まれたときから腎臓の機能が弱かったのかもしれません。
 肥満によって糖尿病が進行し腎臓病に悪影響を及ぼすわけですが、
 高山さん程度の糖尿病では、ここまで悪化しないと考えられている。」
という推論もありうるということだった。

自業自得と仕方なさと、半分半分の痛み分けってところか。
腎臓病患者は死ねと放言したフリーアナウンサーには、
どうにか半殺し程度で済ませてもらえそうである。


星野さんから電話。この病院での診察があったそうで。
ドトールでコーヒーをご馳走になる。
三回目の抗がん剤投与を終えて、やはりあちこち影響はあるようだ。
いまのところ頭も口も達者だし、あれこれ走り回ってもいるので、
こちらがてっきり勘違いをしそうになるが、
長くはない余命宣告も頂戴している立派な末期癌患者である。
どう生きるか、どう生きたいか。考える機会をもらった気がしている。

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星野さんと面識のある人はご本人からの直接購入をおすすめします。
著者の励みにもなるし、売り上げが直接届きますので。

函館・近郊在住の皆さんは下記の取扱店で。
 いるか文庫(函館駅2階)
 cafe Drip Drop(函館市地域交流まちづくりセンター1階)
 函館蔦屋書店

遠方の方はAmazonで。

コンパクトかつ高精細。
古書店で見つけても数万円〜数百万円の地図が、
お手元に置いておけるのは魅力だろう。
なによりも、古地図という視点から「函館の歴史」を概観できる。
各ページおよび巻末の解説を、ぜひ読んでいただきたい。

30分ほど話して星野さんとわかれ、
入れかわりにかみさんが荷物を持ってやってくる。

そしてすぐに昼食。


カレーピラフ        1杯(半分残す) 2.5単位:200kcal
ポテトグラタン       1盛 1単位:80kcal
鶏肉            2口 1単位:80kcal
サラダ           1皿(野菜はカロリー計算せず)
チョコデザート       1個(残して夕食へ)
【4.5単位:360kcal 12時35分】

お、本気を出した。
カレーだ。たしかにカレーの味だ。うまい。
半分残すのが辛かった(かみさんがおいしくいただきました)。
奇跡のようなチョコデザートは夕食の楽しみに残しておくことにした。
こんなに素晴らしいメニューでは、退院後の楽しみが薄れてしまう。
シャンメリーもほしかったね。

食後は散歩。寒いが天気は良い。
いまごろになって手袋(スマホ操作対応)を購入する。
これまでは左手だけはいて(北海道ことば)、
右手は素手でiPhoneをいじっていた(ポケモンGO)のだが、
病院に戻るころには凍傷にでもなりそうな冷えっぷりだったので。
買おう買おうと思って買いそびれていた。

途中、丸井今井をひやかす。
かみさんは来月の旅行用にと、薄手だけど暖かいズボンを購入してた。
どこかでお茶でもしようかと店内をさまよっていたら三宅くんに遭遇した。
3階にある「喫茶ジョリー」に入る。

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素早くメニューを下げられてしまったので、
なにがあったのかは判然としないが色々そろっていた。
なんとかいう特別な豆のコーヒーを飲む。うまい。
アップルパイは果実感が活きたままで、たいそう美味しかった。
そうです。かみさんが食べてた。

16時半に帰院。鼻水がたっぷり。
看護師さんに「いつもよりお早めね」と言われる。

土曜日しかも12月24日。夕食はこちら。


米             195g(25%残す) 3単位:240kcal
豚味噌焼き         1皿 2.5単位:200kcal
もずく酢          1皿(野菜はカロリー計算せず)
おひたし          1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml(隠し在庫を飲む) 1.5単位:120kcal
【7単位:560kcal 17時50分】

豚肉しかも味噌漬け!
入院中はふだんの2〜3倍ゆっくり食べるように心がけているのだが、
今夜だけはブレーキがきかずにがつがつと食べる。
なんという多幸感! なんという罪悪感!
あまりに勢いよく食べ過ぎたのか、胃もたれを感じ始めて、
夕食のお楽しみにしておいたチョコデザートを食べられず。
さらに、食後すぐにベッドに横たわって眠ってしまった。

消灯間際に起き出して、ブログの続きを書き始める。
近くの病室(個室)からアラーム音が10分ほど鳴り続いて、
どうなることかとヒヤヒヤしながら。


長いと思っていた入院も、残すところ5日間となった。
そろそろ病気について現時点での総括をしておくべきだろう。
これまで蓄積してきた検査データなども提示しながら、
これからどうなっていくのか、どうしていくべきなのか。
まとめながら考えて行くことにする。
というか、仕事もそれくらい熱心にやれよ!
誰かに言われる前に自分でつっこんでおきます。

【本日の食事量総計】
16.5単位:1320kcal(設定値:21単位1680kcal)
5時半に起床。安静尿を採取。
6時半、体重測定99.0kg。
ようやく今年春の体重にまで戻した。
過去2年だと95.6kg、
治療を始めてからだと2009年12月24日の86.2kg、
日記の記録だと1998年1月24日の77.8kgが最軽量となる。

7時、ターゲス。1回目の採血。
神の存在を信じたくなるくらい痛くない採血。
ずっとこの看護師さんに採血してほしい。

そんな夢想をしているうちに朝食。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
味噌汁(豆腐)       1杯 0.5単位:40kcal
焼き魚(サバ)       1切 1.5単位:120kcal
キャベツの炒め煮(ひき肉) 1皿 1単位:80kcal
おひたし(モロヘイヤ)   1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml(飲まずに保管)
ふりかけ          1袋(使わず)
【5単位:400kcal 7時45分】

「ふりかけ」添付のさじ加減がよくわからない。
今朝はおかずが多いほうだと思うのだが。

9時半、バイタルの確認。
血圧121/71。書き忘れた昨日は118/73。
本日2度目の採血。今回も痛くない。素晴らしい。

ゆっくり立ち上がらないと、すこしふらっとする。
でも、これ入院前からあった症状のような気もする。
低血糖傾向のときに起きる「めまい」だろうと思っていたが、
腎臓が弱まっている症状のひとつとしても「めまい」があるようだ。
腎性貧血である。指標となるのは血液検査のヘモグロビン量。
過去の検査結果を繰ってみたが
異常値を示したのはインターフェロン投与中のみだった。

今日は外出できないので原稿を書き継ぐ。
仕事に飽きて珍しく窓際に並んでいる患者と話をする。
とにかく、この病室は俺以外みんな抗がん剤を投与していて、
俺が一番健康的な内臓ということになる。この俺が。
隣人は腸閉塞で、術後がよくなくて長引いているそうだ。
年末年始は外泊したいとも思っているが、
家に帰っても老人ふたりでは、とくに楽しいこともない、という。
「めしは病院にいる方がうまいよ」と。
ただ、帰宅すれば酒が呑めるなとは言っていた。

11時ちょっと過ぎに、3回目の採血。
今回はすこしだけ痛みあり。

星野さんか電話。商品の取次方法について。
こちらは病人なので(あちらはもっと重病人だけど)、
めんどくさいことは手伝わないことにする。
おおむねお好きにどうぞと伝えた。

ぼちぼち仕事をしているうちに昼食。


米             195g(25%残す) 3単位:240kcal
かに玉あんかけ       1皿 1.5単位:120kcal
海藻サラダ         1皿(海藻はカロリー計算せず)
牛乳            180ml(隠し在庫を飲む) 1.5単位:120kcal
ふりかけ          1袋(隠し在庫を使う)
【6単位:480kcal 12時25分】

かに玉(芙蓉蟹)には大嫌いなタケノコが入ってた。
これしかないから我慢をして食べる。
嗚呼、給食の嫌な記憶がよみがえってくる。
あの時のように吐きはしなかったが。

14時、4回目の採血。
今回もそれほど痛くない。ありがたい。

今日はおとなしくしているつもりだったが、
食べて寝るだけだと、まるで病人みたいになってしまうので、
やはり今日も散歩(運動療法)に出かけることにした。
あちこち歩き回る。風が強くて鼻水が出まくりだった。

17時に5回目の採血。
あまり躊躇することなく左手の甲から採血。
この看護師は前回のターゲスでも3回続けて手の甲に針を刺した。
俺にはできない技術だから文句は言いたくないし、
実際に口に出すことはないのだけれど、
注射の上手下手(もしくは好き嫌い)って確実にある。
おそらく残りの2回も同じ看護師だろう。

そんな憤懣やる方ないまま夕食に。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
タラの南蛮漬け       1皿 2単位:160kcal
サラダ           1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml(隠し在庫を飲む) 1.5単位:120kcal
【5.5単位:440kcal 17時50分】

晩ご飯を豪華にしないのが、ダイエットを続けるコツだと思う。
なんだか、しんなりした気持ちになる皿数。
南蛮漬けも生野菜も好きだが、この絵面はさびしい。

病気とメシのことしか書くことがないのか、と言われそうだが、
入院とはそういうものなので仕方がない。
今夜も恨み言をかるく書きつらようと思う。
献立表ですよ。
今日の昼食はオムライスとありました。夕食はとんかつとありました。
なのにこの体たらくです。わかってはいたけど、がっかりだよ。

そんなわけで、今日は隠し在庫の牛乳で、
ヤケ乳して飲んでやった。2本も。

milk.jpg

こんなに貯め込んでいたので、ちょうど良かったのかもしれない。
子どものころは牛乳を毎日1本(1リットル)飲んでたな。
水の代わりに飲んでた。だから背が伸びたのかしら。太りもしたが。

19時半、6回目の採血。
やっぱりけっきょく手の甲に。同じ看護師だ。
失敗されるよりはマシと思おう。

日中から強かった風が、強風から暴風に変わってきた。
外はみぞれから雪にかわっていきそうな気配。
この病棟はこの病院でもっとも古い建物なのだが、
それにしたってこれはないだろうレベルのすきま風がひどい。
大きくなカーテンが風で揺れて、裾の下から冷たい風が入ってくる。

21時、7回目最後の採血。手の甲を隠して暗に拒否。
すこし血管を探った後で、右肘窩にて無事に採血終了。
たぶん、この看護師さんはやればできるのに面倒くさがりなんだな。

【本日の食事量総計】
16.5単位:1320kcal(設定値:21単位1680kcal)
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プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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